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A子さんが確認時に数を数える、とありますが、これは「強迫性障害」の特徴の一つです。それは、皆同一ではなく、A子さんのように「偶数」で決めていると人もいれば、「奇数」で決めている人もいるし、特に決めてはいないけれど「4と9」で終わることだけは避けている人もいます。
「強迫性障害」でない人から見れば、何とも理解しがたい行動ではありますが、「強迫性障害」の人達にとっては、この確認行動こそが自分を守れる手段だと信じているのです。


電化製品のコンセントを他のコードと触れないようにする、というのは発火を防ぐ為であると考えられます。ティッシュケースの箱がコンセントの側にあると、瞬く間に火が燃え広がると予想されますから、「強迫性障害」の人にとっては、火の可能性があるものと紙類は距離を置いているという人が多いのです。
「強迫性障害」でない人に意見としては、「節約の為」にコンセントを抜くという人がいますが、「強迫性障害」の人には、「節約」よりも「漏電」など、自分ガ防ぎようの無い事故のことを考える方が大切なのです。


ガスの元栓を閉めてからガスが点いていないか確認をする、というのも「強迫性障害」でない人にとっては不思議な行動でしょう。
普通はガスが点いていないか確認をしてから、元栓を閉めるものです。


この行動からわかるように、「強迫性障害」の人は、「ありえない事態」をも考えてしまう強い妄想にとらわれているが多いのです。
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これまで、「強迫性障害」について書いてきましたが、「強迫性障害」は悪いことばかりではありません。確認行為をすることで、事故や災害を防ぐことが出来るのは確かですし、人と違う自分を認めることで、「自分はこういう人間なのだ」と客観視し、自分について考えることができるようになります。


「強迫性障害」に悩んでいる人達にとっては、外出をするにも、戸締まりに時間がかかり、毎日がストレスとの戦いです。
確認行為をする度に、「どうして自分は普通に生活できないのだ」と自分を責め、落ち込み、生きることの楽しさを忘れてしまうような時も、ないとはいえないでしょう。
しかし、そうやって自分の嫌なところを認めることができたら、また違う発想も生まれてきます。


それは、「強迫性障害」でない人にとって、「強迫性障害」は病気ではない、ということです。
実際、周りの人に「強迫性障害」の話をすると、そう深刻な問題とは受け取らないようです。体に問題があるわけではないので、直接生死に関わっている病気ではないからでしょう。しかし、「強迫性障害」の人には、とてつもなくストレスのたまる病気です。だからといって、その苦しさを「強迫性障害」でない人達に暗い顔で話すより、苦しいけれど、笑って話すという発想に変えてみたらどうでしょうか。


「強迫性障害」で悩んでいる人達はたくさんいます。「強迫性障害」でない人も皆、何かしら悩みはあるのです。
それを背負って、下を向いて歩くより、胸をはって、明るく生きること。
そして、そんな自分を認めること。
それができたら、きっと楽しい未来が待っていることでしょう。
A子さんの電化製品のチェックとは、コンセントを抜いた後、そのコンセントが他のコードなどに触れないように気をつけること。
カーペットのコンセントのコードが、テレビのコンセントのコードに触れないよう気をつけています。


電化製品のチェックが終わり、リビングを一通り見回すと、ティッシュペーパーの箱がコンセントの近くにあることに気づき、離れた場所へティッシュペーパーを移動させました。リビングの確認が終わると、第一段階終了。次は、キッチンに移動します。


キッチンで見るのは3点。
ガスの元栓、冷蔵庫、電子レンジ。
ガスの元栓は必ず閉めます。その後、ガスがついていないかも確認します。
冷蔵庫は、扉がきちんと閉まっているかチェックをします。
何度も扉を押し、ギューっと閉めた後、本当に閉まっているか、冷気が漏れていないか確認をします。
最後に電子レンジ。こちらは、コンセントが抜いてあるかのチェックです。
この3点を完璧にチェックし、第二段階が終了。最後の難関、玄関です。
靴を履き、家のドアを閉め、鍵をかけます。
何回もドアノブを回し、本当に閉まっているか確認をします。
自分で納得できたら、最後に鍵穴を見て、確認。


自分なりの確認が全て終了し、確信が持てたA子さんは、大急ぎで会社へ向かうのでした。

「強迫性障害」になる人とならない人。一体、どこで道が分かれてしまうのでしょうか。
原因は解明されていませんが、確率的に多いのは、幼少期のトラウマだと言われています。
幼い頃に受けた衝撃は、人生のトラウマになります。
例えば、「家が火事になった」「空き巣が入った」という記憶がある人は。「もう二度とそんな怖い思いはしたくない」という強い気持ちから、ガスの元栓を何度も確認したり、コンセントを全て抜いて外出したりと確認症状が徐々に出始めるのです。


「強迫性障害」の人の一日は、とても長いです。
ここでは、パターン別に一日の流れを説明したいと思います。


まず、A子さんの場合。
事務職をしているA子さんは、26歳。一人暮らしをしています。毎朝7時に起きて、自分のお弁当を作り、9時に家を出るのが日課。
身支度を整え、後は家を出るだけ。
でも、ここからA子さんの長い一日が始まるのです。


まずは、部屋の窓。
鍵を閉めたのに、何度も確認しないと気がすみません。その内、数を数えだします。
A子さんは、自分の中で「偶数」が縁起がいいというルールを作っているようで、2回確認しても、窓の鍵が気になる時は、始めに戻って4回、それでもだめなら6回・・・と数えています。
窓の鍵が終わったら、次は電化製品のチェック。
エアコン、カーペット、電子レンジなど、あらゆる電化製品のコンセントを抜き始めます。

あなたは「強迫性障害」という病気を知っていますか? 「聞いたことない」という人、「聞いたことはあるけど、どういう病気なのかはわからない」という人、どちらもいることでしょう。 しかし、「強迫性障害」は特別な病気ではなく、私達の身近に存在する病気です。 あなたの周りで、家の鍵を閉めた後、何度もドアノブを回している人はいませんか? あなたの周りで、外出時、わずかな時間でも、あらゆる電化製品のコンセントを全て抜いてから家を出る、という人はいませんか? 上記の条件に当てはまる人達は、「強迫性障害」の可能性が高いと思われます。 「病気」と言われると、一気に不安になりますが、心配することはありません。 「強迫性障害」にに近いものを、人間は誰でももっているものです。 「強迫性障害」とは、簡単に言うと、強力な確認症状のことです。 例えば、「家の鍵を閉めた」という行動の後に、「本当に閉まっているのか」と不安になり、ドアノブを何度も回して確認する行為。人は皆、一度は経験があると思います。 大抵2、3回で確認行為は終わりますが、「強迫性障害」の人は、その10倍はかかるのではないでしょうか。となると、この場合なら20回は確認行為をする、ということになります。 もちろん、個人差がありますので、20回は少ない方なのかもしれません。 「強迫性障害」は病名ですが、だからといって、生きていく上で、マイナスの要素しか存在しないのでしょうか。 何事にもメリットとデメリットがあるように、病気においても、プラスになる面があるのではないでしょうか。 今回は、「強迫性障害」を通して、「病気との向き合い方」を考えてみたいと思います。
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